通常の細胞内にあるmicroRNAを破壊すると、細胞の結合を切断するPLEKHA7というタンパク質の生成が防がれ、細胞が増殖を繰り返しガン細胞に切り替わることが判明しました。また、そのプロセスを反転させる、つまりガン細胞中のmicroRNAを通常レベルにまで修復すると、ガン細胞の成長が止まるどころか、成長が退化し元の細胞に戻ったことが確認されました。簡単に言えば、細胞の過度な増殖と危機的な成長を防ぐ機能(microRNA)を修復することで、ガン細胞の成長をストップさせ元の細胞に戻すことができた、というわけです。
日本では鳥取大学医学部の研究グループが、2014年にmicroRNAを悪性度の高い未分化ガンに注入すると、正常な細胞に戻すことが可能なことを世界で初めて発見しました。ただし、日本の鳥取大学医学部が行った実験はマウスを使ったものなので、今後の実験により人間への効力が証明されることが期待されるところです。これは期待したいです。
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